2026年5月25日 16:17
アルツハイマー病の新しい治療薬(抗アミロイドβ抗体薬)について
アルツハイマー病の原因に働きかけて病気の進行を抑制する薬として、令和5年12月に「レカネマブ」(販売名:レケンビⓇ点滴静注)、令和6年11月に「ドナネマブ」(販売名:ケサンラⓇ点滴静注液)が国内で承認されました。これらを抗アミロイドβ(ベータ)抗体薬といいます。
アルツハイマー病は脳の中に「アミロイドβ」と「リン酸化タウ」というたんぱく質が蓄積することによって、徐々に脳細胞が壊れていく病気です。
抗アミロイドβ抗体薬は、アルツハイマー病の原因に関わる「アミロイドβ」に結合し、脳内のアミロイドβを減少させる薬です。アルツハイマー病を完全に治すことはできませんが、早期に治療をはじめれば、認知症の進行を緩やかにし、自立した暮らしを長く続けられると期待されています。
一方で、副作用として、点滴治療後に体が反応して発熱、寒気、吐き気、倦怠感などが起こることがあります。また、脳出血や脳浮腫の徴候がみられるようなアミロイド関連画像異常ARIA(アリア)と呼ばれる画像異常が報告されていますが、ほとんどが無症状または軽い症状で自然に回復しますが、まれに頭痛、めまい、けいれん、麻痺、意識障害などの症状が出て入院が必要になることもあります。この副作用は頭部MRIで確認できるため、治療開始後は定期的にMRI検査を行い、安全を確認しながら治療を進めていきます。
「レカネマブ」及び「ドナネマブ」による治療の対象となるのは、軽度のアルツハイマー病の方及びアルツハイマー病による軽度認知障害(MCI)の方に限定されており、認知症と診断された方すべてが対象となるものではありません。
また、初回投与施設等において検査(脳脊髄液検査またはアミロイドPET検査)により脳にアミロイドβがたまっていることを明らかにする必要があります。
使用方法について、レカネマブは投薬実施医療機関において2週間に1回約1時間かけて点滴することとなり、投与期間は原則18か月までとされています。ドナネマブは投薬実施医療機関において4週間に1回少なくとも30分かけて点滴します。アミロイドPET検査等によりアミロイドβプラークの除去が確認された場合は、その時点で投与を完了し、除去が確認されない場合でも原則、最長18か月までとされています。
いずれの薬においても、厚生労働省から最適使用推進ガイドラインが示されており、使用に際しては、投与対象患者、使用できる医師・医療機関等の要件を全て満たす必要があります。
薬に関する詳しい情報は厚生労働省のホームページに掲載されていますので、ご参照ください。
《治療までの手順》
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投与可能医療機関について
この度、熊本県内の医療機関に対して調査を行い、「レカネマブ」もしくは「ドナネマブ」の投与が可能な医療機関を取りまとめましたので、以下のとおり公表いたします。(公表に同意いただいた医療機関のみを掲載しています。)
*初期投与施設は医師の配置や副作用への対応などの要件を満たし、治療を開始する医療機関です。
*継続投与施設は初期投与後6ケ月以降に投与可能な医療機関です。
抗アミロイドβ抗体治療薬の対応が可能な医療機関一覧(令和8年3月31日現在)はこちら
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【熊本県内医療機関の皆様へ】
「レカネマブ」もしくは「ドナネマブ」の投与を開始した医療機関は、基幹型認知症疾患医療センターへ「投与対応開始連絡票」をご提出いただきますようお願いいたします。
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